こんにちは!ミスタークイックマンです。
今回ご紹介するのは、PORTER(ポーター)ショルダーバッグの革破れ修理事例です。
ショルダーバッグと言えばファスナースライダー交換のご依頼が多いのですが、今回は少し珍しい「革の破れ」のご相談をいただきました。
目次
バッグの革が裂けてしまった!
持ち込まれたショルダーバッグ。シリーズ名は不明ですが、PORTERらしいしっかりした作りです。
ご覧の通り、ステッチのほつれではなく革そのものが裂けている状態です。長年の使用と重さの負担で、限界が来てしまったようです。
部分補強ではなく、大きくしっかりと!
破れた部分だけを直しても、すぐに別の場所が裂けてしまう恐れがあるため、反対側のステッチも一度外し、広い範囲を大きく補強することにしました。
強度を保つために、ナイロンテープでしっかりと補強。
革漉き機で段差をなくすプロの技
厚みのある革をそのまま貼ると段差が目立ってしまうため、革漉き機で周囲を薄く加工していきます。今回は世界のニッピ社製革漉き機を使用。
右側が漉き終わった状態。このように全周を薄く整えます。
丁寧に縫製し、しっかり仕上げ
加工した革を貼り付け、ベルトループを再縫製。
さらにマチ部分と本体を丁寧にミシン掛けしていきます。
完成しました!ショルダーベルトも元通りに通し、修理跡が目立たない自然な仕上がりです。
今回の原因とアドバイス
今回の破損原因は、バッグ本体の重さ+荷物の負担が長年蓄積したことでした。
しっかりした革製のバッグは、きちんとお手入れをすれば長く愛用できますので、ぜひクリームケアや定期点検も忘れずに😊