【PORTER修理事例】ウエストバッグのスライダー交換|壊れてもまだ使える!安心のメンテナンス術

壊れても、まだ直せる。だからこそ大切に使いたいPORTERのバッグ

吉田カバンの人気シリーズ「PORTER(ポーター)」は、耐久性と機能性に優れた日本製バッグとして長く愛されてきました。中でもウエストバッグは、軽快で使いやすく、通勤・通学・旅行と幅広いシーンで活躍します。

今回は、そんなPORTERウエストバッグ【スライダー交換修理】をご紹介。ファスナーの不具合で開け閉めできなくなったバッグを、部品交換で見事に復活させた事例です。

長年使ったPORTERバッグ、ファスナーの開閉ができなくなった…

お客様からご相談いただいたのは、PORTERの人気シリーズ「TANKER(タンカー)」のウエストバッグ。お気に入りで長く使用されていましたが、ある日突然ファスナーが開かなくなったとのこと。

状態を確認すると、スライダーの引手が取れ、無理に動かそうとして噛み込んでしまった様子。ファスナー本体はしっかり縫い付けられていたため、今回は「スライダー交換」で対応することになりました。

吉田カバン(PORTER)とは?

1935年創業の吉田カバンは、日本が誇る老舗バッグメーカー。中でもPORTER(ポーター)シリーズは、1962年に発表されて以来、”一針入魂”の精神を貫いた丁寧なものづくりで世界中にファンを持つブランドです。

PORTERのバッグは、耐久性・機能性・デザイン性を兼ね備えており、学生・社会人・旅行者と、幅広い層から支持されています。特に人気の「タンカー」シリーズは、軽量で柔らかなナイロンツイル生地と、ミリタリーテイストのデザインが特徴。

長年愛用されている方も多く、修理のご相談もよく寄せられます。

目次

🎒PORTERバッグ人気ランキング(画像付き・修理傾向付き)

PORTERのバッグは、シリーズごとに素材や構造が異なるため、修理内容にも特徴があります。
今回は人気の5シリーズについて、画像とあわせて「よくある修理傾向」もご紹介します!


🥇1位:TANKER(タンカー)


※画像引用元:吉田カバン公式サイト

  • 特徴:軽量ナイロン×ミリタリーデザインの王道モデル


  • 主な修理

    • ファスナーのスライダー交換(特に金属疲労による破損)

    • ファスナー補修

    • ナイロン破れのアテ革ミシン補修


🥈2位:HEAT(ヒート)


※画像引用元:吉田カバン公式サイト

  • 特徴:バリスティックナイロン使用、無骨でタフなシリーズ


  • 主な修理

    • 金属パーツ(バックル・フック)の破損交換

    • スライダー引手の脱落補修

    • ファスナー全体の取り替え(開閉トラブル多め)


🥉3位:SMOKY(スモーキー)


※画像引用元:吉田カバン公式サイト

  • 特徴:独自のブラックデニム風素材。ややカジュアル寄り。


  • 主な修理

    • ステッチ切れの再縫製

    • スライダー交換(摩耗による滑り不良)

    • ベルトのほつれ・ジャンパーホック金具の交換


🏅4位:FREE STYLE(フリースタイル)


※画像引用元:吉田カバン公式サイト

  • 特徴:フェイクレザー風の素材を使用した軽量モデル


  • 主な修理

    • 表面のひび割れ→張り替え(※構造により修繕不可の場合が多い)

    • 金具交換(フックやホックの破損)

    • ファスナー交換&スライダー交換


🎖️5位:UNION(ユニオン)


※画像引用元:吉田カバン公式サイト

  • 特徴:ワーク感のある丈夫な素材と大容量が特徴


  • 主な修理

    • ファスナー不良(重みによる歪み)⇒スライダー交換&ファスナ補修

    • 底面の擦れ・破れ補修⇒アテ革補修

    • ベルト金具&プラカンの取替え


🛠️まとめ

PORTERはどのシリーズも長く使える設計だからこそ、修理することでより愛着が増します。
それぞれのシリーズに応じた修理内容で、プロがしっかりメンテナンスいたします。

「これも直せるかな?」というお悩みがありましたら、お気軽にミスタークイックマンへご相談ください!

ウエストバッグのスライダー交換事例

今回のご依頼は、PORTERタンカーシリーズのウエストバッグ。ファスナーのスライダー部分が破損しており、開け閉めができない状態でした。

ファスナー自体はしっかりと本体に縫い付けられており、スライダー部分だけの不具合であることを確認。

主な症状:

  • 引手が取れてしまっている

  • スライダーがスムーズに動かない

  • 無理に使おうとするとファスナーが噛む

こうした症状は、放置すると生地やファスナー自体の破損につながる可能性も。早めの修理が大切です!


スライダー交換の手順とポイント

スライダー交換は、以下の手順で行われます。

  1. 後ろ止めの取り外し
    ファスナーの終端にある後ろ止めを外します。後ろ止めには爪が4本あり、裏面で折り曲げられているため、慎重に爪を起こして取り外します。


  2. 壊れたスライダーの取り外し
    後ろ止めを外した位置までスライダーを戻し、横に捻るようにして片方ずつ生地から抜き出します。


  3. 新しいスライダーの取り付け
    新しいスライダーをファスナーに取り付けます。この作業は手が痛くなるほど力が必要ですが、小さなマイナスドライバーや目打ちなどを使って慎重に行います。


  4. 後ろ止めの取り付け
    新しいスライダーを取り付けた後、後ろ止めを差し込み、裏から爪を内側に折り込みます。


これらの作業を丁寧に行うことで、スライダー交換が完了し、バッグを再び快適に使用することができます。

主な症状:

  • 引手が取れてしまっている

  • スライダーがスムーズに動かない

  • 無理に使おうとするとファスナーが噛む

こうした症状は、放置すると生地やファスナー自体の破損につながる可能性も。早めの修理が大切です!

  1. 慎重に取り外します。

  2. 壊れたスライダーを取り外す ストッパーを外した部分からスライダーを後退させ、左右交互に生地から外していきます。

  3. 新しいスライダーを装着 適合するサイズ・素材(今回は金属ファスナー用)のスライダーをセット。小さなドライバーや目打ちを使って、丁寧に噛み合わせます。

  4. 新たに後ろ止めの装着 、爪を裏側から折り込んで固定すれば完成です。

💡 コツ:新しいスライダーの取り付けは意外と力が必要。工具を使って慎重に行う必要があります。
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ファスナーの種類と特徴

PORTERのバッグには、主に以下のようなファスナーが使われています:

種類特徴
金属ファスナー耐久性が高く高級感もあるが、重め
コイルファスナー(樹脂)柔らかく軽量で、曲線にも対応
ビスロンファスナー樹脂を射出成型した軽量ファスナー

今回は金属製ファスナーで、同じタイプのスライダーで対応しました。


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修理料金と納期について

内容金額(税込)納期目安
スライダー交換(後ろ止め込)¥2,200約7〜10日間

※ファスナー全体の交換や生地の損傷がある場合は別途見積もりになります。

手順紹介

左にあるのがストッパー付き金属ファスナー用スライダーで右にある四角いのが後ろ止めです。

スライダーとはファスナーを開閉する部品になります。 エレメント同士を噛み合わせるための部品です。 ファスナーの種類、サイズ、色合いなど用途に合わせて様々な種類のスライダーがあります。
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この状態から

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まずは、元の後ろ止めを外します。後ろ止めには爪が4本付いていてそれがホッチキスのように裏面で折り曲げてあるのでその爪を起こして外します。起きない場合は爪部分を切って外す場合もあります。

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次に壊れたスライダーを外すのですが、後ろ止めを外した位置までスライダーを戻し横に捻るように片方ずつ生地から抜き出します。

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そうして新しいスライダーを入れるのですがこれが結構曲者で手がものすごく痛いし(涙)スンナリ入ることはほぼありません

かといって裏ワザほどではないのですがコツがあって小さなマイナスドライバーや目打ちなどを使って入れ込みます。(それでも手は痛いですが…)

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後は後ろ止めをブスッと差し込んで裏から爪を内側に折り込みます。

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で完成です。

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これでまだまだ使っていただけます。

ファスナーの種類

  • エレメントが金属でできている金属ファスナー
  • エレメントがコイル状の樹脂でできている樹脂ファスナー
  • 樹脂製のエレメントがテープに射出成型されたビスロンファスナー

まとめ:PORTERの魅力は修理して長く使えるところ!

PORTERのバッグは、長年使える設計であるからこそ、こうしたパーツ交換によって新品のような使い心地を取り戻せます。

スライダーは消耗品。“壊れたら交換できる”ことを知っておくだけでも、バッグの寿命が大きく変わります。

もし、同じようなお悩みがある方は、ぜひ一度ミスタークイックマンへご相談ください。

あなたの大切なバッグを、もう一度しっかり使える状態に蘇らせます!

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