お気に入りのショルダーバッグ。
ふと見てみると、角がすり減って中の芯材が見えている…。
そんな経験、ありませんか?
バッグの縁にある「パイピング」は、見た目のアクセントであると同時に形崩れを防ぐための大切な構造部です。ですが、日々の使用で一番傷みやすい場所でもあります。
この記事では、ショルダーバッグのパイピング補修に関する修理事例と知識を、わかりやすく解説します。
「買い替えるのはもったいない」と感じている方、ぜひ参考にしてください。

パイピングってどこのこと?どんな役割があるの?
バッグの“フチ”に入っているパーツ
パイピングとは、バッグの輪郭を縁取るように縫い込まれている、筒状の芯入り装飾です。
よく見ると、ショルダーバッグの角やラインに、ぷっくりした「ふちどり」があると思います。これがパイピング。
パイピングの役割
- バッグの形を保つ
- 擦れに強くする
- デザイン的なアクセントになる
このような理由から、高級バッグにもカジュアルバッグにも多く採用されています。
なぜパイピングは傷みやすいの?
バッグを使うたびに摩擦がかかる場所
ショルダーバッグは肩や腰に接するため、歩くだけでも体とバッグがこすれます。
また、床に置いたり壁に立てかけたりするたびに、角部分に負荷が集中します。
擦り切れると中の“芯”が出てくる
パイピングの中には芯材(ナイロンコードやプラスチックの芯)が通っています。
革や合皮が破れると、その芯が飛び出して見た目も悪くなり、バッグ自体の形崩れにもつながります。
実際のパイピング修理事例をご紹介
今回は、合成皮革素材のショルダーバッグの「角のパイピング修理」をご依頼いただきました。
修理箇所はバッグの底の4角中、特に後ろ右側。角部分がひどく擦れて、中の芯がむき出しになっていました。
【修理前の状態】
- パイピング表面が裂けている
- 芯材が飛び出して危ない
- 革の色が褪せてバッグ全体が古びた印象に
【修理方法の流れ】
- 既存の破損パイピングをカットし除去
- バッグの色に近い補修革を選定
- 芯材の代替を挿入して形を補強
- 革を巻いて縫製 or 接着で補修
- 全体をクリーニング・保湿し仕上げ
修理後の仕上がりは?自然な見た目がポイント
修理後のバッグは、元のデザインを損なうことなく、自然な仕上がりに。
色も質感もできる限り近い素材を使ったことで、「どこを直したのか分からない」と喜んでいただけました。
とくに今回のような補修は、「部分的に革を巻く」ことで、全体の張り直しに比べ費用を抑えられるのもメリットです。

パイピング修理にかかる費用と期間
【料金の目安】
修理内容 | 料金(税込) |
---|---|
パイピング部分補修(1~2ヶ所) | 6,600円〜 |
パイピング全体巻き替え | 22,000円〜 |
※バッグのブランド・素材・構造によって料金は変動します。
【納期の目安】
- 部分補修:約1か月
- 全体巻き替え:約2か月(混雑状況による)
よくあるご質問
Q. 修理できないバッグはありますか?
A. 合皮が劣化しすぎて粉を吹いているものや、布素材に直接パイピングが接着されているものは、補修が難しいことがあります。
ただし「直せないかも」と思っても、まずは状態を拝見しますので、お気軽にご相談ください。
まとめ|パイピングを直せば、お気に入りのバッグはまた使える!
バッグの角が擦り切れてしまっても、あきらめないでください。
「修理すればまた使える」—これが本当にもったいない精神です。
特にパイピングは補修の難易度が高めと思われがちですが、職人の手にかかれば自然な仕上がりで生まれ変わらせることができます。
長く愛用したいバッグ、思い出のあるアイテムは、ぜひ早めの修理を。
無料見積もりも受付中ですので、まずはお気軽にお問合せください。