お気に入りのミュールが壊れた…でも、まだ履けます!
夏に大活躍するミュール。これからがシーズン本番で大のお気に入りなのに、「ベルトが抜けてしまった!」そんなトラブルに直面したことはありませんか?
今回は、ミュールの甲ベルトが根元から抜けてしまったケースの修理事例をご紹介します。
“セップク修理”というちょっとユニークな名前の修理方法で、しっかり再生できました。

修理前の状態:ベルトがスポッと抜けて使えない…
お客様からお持ち込みいただいたのは、ウェッジソールタイプのミュール。
見た目はまだまだキレイですが、片方の甲ベルトが根元からすっぽ抜けている状態。
このような症状は、接着の劣化や構造上の弱点からよく見られるトラブルです。
また、お客様の中には瞬間接着剤などで応急処置をされる方もいますが、
これは後の本格修理に支障をきたすためおすすめできません。


修理方法:革を使った“セップク修理”とは?
今回採用したのは、革を使ってベルトの接合面積を広げ、しっかりと内部に縫い込んで固定する方法。
職人の間では通称「セップク修理」と呼ばれています。
修理の流れ
- ベルトの接着痕を整える
接着剤や破片を取り除き、修理しやすい状態に整えます。 - 補強用の革パーツを作成
接着面積を広げるため、少し大きめの革パーツを用意します。 - 補強革をベルトに縫い付ける
ミシンでしっかり縫製し、強度を確保。 - 内部に差し込んで接着
補強したベルトを中に差し込み、底部に接着+圧着します。 - 仕上げ・最終チェック
ズレがないか、強度に問題がないかをチェックして完成!

修理後の状態:元より丈夫な仕上がりに!
修理後は見た目もすっきり、しかも元の状態よりしっかり固定された安心感のある仕上がりに。
修理前より強度が増しているため、再び同じトラブルが起こる心配も軽減されました。

このような方におすすめです
- ミュールのベルトが外れてしまった
- 瞬間接着剤で応急処置をしたがすぐ取れた
- 他店で「修理不可」と言われた
- お気に入りの靴を諦めたくない
靴の構造によっては難しいケースもありますが、まずは一度ご相談ください!

修理料金・納期の目安
内容 | 金額(税込) | 納期目安 |
---|---|---|
ベルト差し込み補強修理(セップク) | 2,750円〜 | 約5日間 |
※状態や素材により価格や納期が変動する場合があります。

「強度」は靴の命!だからこそ丁寧に直す
「見た目」や「履き心地」も大事ですが、靴としての最優先条件は「強度」です。
どれだけデザインが良くても、すぐ壊れる靴では安心して履けません。
だからこそ、修理には素材の選定・接着・縫製すべてにおいて慎重な作業が求められます。

ミスタークイックマンでは靴の“再生”に全力です
壊れたからといって、すぐ買い替える必要はありません。
私たちは、「修理で靴の寿命を伸ばす」ことを大切にしています。
状態に応じた適切な修理方法をご提案いたしますので、ぜひ一度ご相談ください。